ベイルート、真夏の夜の(悪)夢─レバノンに捧ぐ短編映像作品上映&トーク
前日の夜に下の記事を書いていたこともあり、偶然見つけた「ベイルート、真夏の夜の(悪)夢─レバノンに捧ぐ短編映像作品上映&トーク」に行ってきた。会場は、元小学校の建物「にしすがも創造舎」。お客さんがかなりたくさん来ていて(70人くらいいたかな)、会場は熱気ムンムンでした。でも本当に行って良かった。
まずは、つい最近までベイルートにおられたアラブ映画研究者・佐野光子氏のトーク。その後、中東で取材活動をしている写真家の松嶋浩平氏のスライドショー、そしてNPO法人アートネットワーク・ジャパンのスタッフで今回のイベントの企画者・相馬千秋氏のスライドショーへと続き、休憩後、レバノン人作家の短編映像上映という流れだった。その後には、現代アート作家の椿昇氏を交えてのトークもあったのだけれど、映像上映が終わった時点で3時間を経過しており、疲れていたりちょっと自分で考えてみたいとうこともあり、私はトークには参加しなかった。
レバノンについては、ニュースで見聞きしている知識しかなかったのだけれど、佐野さんの話しを聞いたりスライドを見て、なんだ同じじゃん!と思ったのが一番大きな収穫だった。
同じというのは、今この時代に生きている自分と、レバノンに生きる人たちとはほとんど差がない、という意味で。もちろん国民の70%はイスラム教徒だし、情勢は非常に不安定な地ではある。しかし、かつてフランスの統治下にあったということもあってか、スライドや映像に登場する人々は、私にとってヨーロッパの人と同じにしか見えなかったし、おそらく普段考えていることも、政治的な問題を抜きにしたら、大した差はないんだろうな、と。
今回の紛争は、ヨーロッパの人たちにとっては、意外と近いところで起こっているという意識が強いと思う。もちろん友人・知人に中東出身者もたくさんいるだろう。ベルリンでもアラブ系の料理店はたくさんあったし、色んなところで生活の中に入り込んでいるはずだ。しかし、日本にいると、中東での出来事は本当に遠い話しになってしまう。私の場合も、同世代の人より少しは世界情勢に関心が強いかもしれないけれど、それでもはやり実感として感じることはなかなかできない。今回の企画は、アートが切り口だったから、私は感心を持つことができ、しかもアート作品を通してレバノンのことを知り、考えるきっかけを与えてもらった。私のような人間がどのくらいいるのかわからないけれど、やはりアートにできることは確実にあると思う。
イベントの冒頭で流された「レバノン映画人の証言」というビデオメッセージは、フランスで7/22から開催されたアラブ映画祭で、各作品の上映前に流されたという4分間の映像。7/21付けで急遽作成されたこの短い映像には、本当に心を打たれた。暗い部屋の中、レバノン人女性が歌う美しい歌、そして爆音。私は彼らのことを忘れないし、なるべく友人・知人に話していきたいと思う。結局、私にできることはそれだけだから。
今回のイベント詳細については、企画者・相馬千秋さんのブログに掲載されているので、ぜひ。
http://smacks.exblog.jp/
P.S.
個人的な提案としては、上記のビデオメッセージを、YouTubeにアップして、世界のネット接続者全員が見られる状態にしてはどうか、と思います。
とおもったら!!!既にアップされていました!!
絶対見て下さい!!
まずは、つい最近までベイルートにおられたアラブ映画研究者・佐野光子氏のトーク。その後、中東で取材活動をしている写真家の松嶋浩平氏のスライドショー、そしてNPO法人アートネットワーク・ジャパンのスタッフで今回のイベントの企画者・相馬千秋氏のスライドショーへと続き、休憩後、レバノン人作家の短編映像上映という流れだった。その後には、現代アート作家の椿昇氏を交えてのトークもあったのだけれど、映像上映が終わった時点で3時間を経過しており、疲れていたりちょっと自分で考えてみたいとうこともあり、私はトークには参加しなかった。
レバノンについては、ニュースで見聞きしている知識しかなかったのだけれど、佐野さんの話しを聞いたりスライドを見て、なんだ同じじゃん!と思ったのが一番大きな収穫だった。
同じというのは、今この時代に生きている自分と、レバノンに生きる人たちとはほとんど差がない、という意味で。もちろん国民の70%はイスラム教徒だし、情勢は非常に不安定な地ではある。しかし、かつてフランスの統治下にあったということもあってか、スライドや映像に登場する人々は、私にとってヨーロッパの人と同じにしか見えなかったし、おそらく普段考えていることも、政治的な問題を抜きにしたら、大した差はないんだろうな、と。
今回の紛争は、ヨーロッパの人たちにとっては、意外と近いところで起こっているという意識が強いと思う。もちろん友人・知人に中東出身者もたくさんいるだろう。ベルリンでもアラブ系の料理店はたくさんあったし、色んなところで生活の中に入り込んでいるはずだ。しかし、日本にいると、中東での出来事は本当に遠い話しになってしまう。私の場合も、同世代の人より少しは世界情勢に関心が強いかもしれないけれど、それでもはやり実感として感じることはなかなかできない。今回の企画は、アートが切り口だったから、私は感心を持つことができ、しかもアート作品を通してレバノンのことを知り、考えるきっかけを与えてもらった。私のような人間がどのくらいいるのかわからないけれど、やはりアートにできることは確実にあると思う。
イベントの冒頭で流された「レバノン映画人の証言」というビデオメッセージは、フランスで7/22から開催されたアラブ映画祭で、各作品の上映前に流されたという4分間の映像。7/21付けで急遽作成されたこの短い映像には、本当に心を打たれた。暗い部屋の中、レバノン人女性が歌う美しい歌、そして爆音。私は彼らのことを忘れないし、なるべく友人・知人に話していきたいと思う。結局、私にできることはそれだけだから。
今回のイベント詳細については、企画者・相馬千秋さんのブログに掲載されているので、ぜひ。
http://smacks.exblog.jp/
P.S.
個人的な提案としては、上記のビデオメッセージを、YouTubeにアップして、世界のネット接続者全員が見られる状態にしてはどうか、と思います。
とおもったら!!!既にアップされていました!!
絶対見て下さい!!
by ayya-i10x
| 2006-08-06 17:36
| - Movie&Music
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by ayya-i10x
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